たった3年で・・・

こんにちは。


数あるサイトから当ブログに訪問頂き、ありがとうございます。




突然ですが、質問です。

皆さんが今使っているのは従来型の携帯電話(いわゆるガラケー)ですか?それともスマートフォンですか?



当ホームページのトップを開くと常にしつこく一番上にあります「About me」にも書いてありますが(汗)、私の前職は携帯電話の販売をしていました。



業界に入ったのは2011年4月。東日本大震災の混乱が続いていた時期なのですが、この頃の携帯事情はと言いますと、3社とも従来型を主力に置きつつようやくスマートフォンに力を入れ始めた時期でもあります。



当時の最新機種をいくつか挙げますと、


NTTドコモ

XPERIA arc SO-01C(2011年3月24日発売)
MEDIAS N-04C(2011年3月15日発売)
Optimus chat L-04C(2011年3月6日発売)

KDDI(au)

htc EVO WiMAX ISW11HT(2011年4月15日発売)
IS05 (2011年3月10日発売)
REGZA PHONE IS04(2011年2月10日発売)


ソフトバンク

GALAPAGOS 005SH(2011年2月25日発売)
Libero 003Z(2010年12月24日発売)
DELL Streak 001DL(2010年12月21日発売)



・・・何だか懐かしい名前もちらほらと見えます。

ちなみに当時のiPhoneは「iPhone4」が最新で、取り扱いはソフトバンクのみでした。

ウィルコムイーモバイル(現ワイモバイル)は割愛いたします。ご了承ください)







それから3年。


携帯事情も大きく変わりました。






当時主流だった「3G」はもう時代遅れ。



各社とも「LTE」に大きくシフトし、早く繋がることはもう当たり前。iPhoneの販売を固辞し続けていたNTTドコモも遂にiPhoneを発売しました。



「携帯の番号教えて」「メルアド教えて」は今も健在ですが、それを凌ぎつつある「LINE ID教えて」。


連絡手段でのLINE利用はもうかなりメジャーになりました。









ドコモの今年の学割のキャッチコピー、「たった3年で人生は変わる」ではないですが、あながち間違いではないと思います。




------------------------------------------------------------------------------------------------


しかし、便利すぎるということは時に思いがけない「副作用」をもたらし、時に大きな社会問題になります。



・オンラインゲームでの異常課金
  ゲームを早く進めたい、少しでも有利に進めたいがために課金を延々繰り返し高額な請求が発生する。


・「LINE外し」に代表される新手のいじめ
  すぐに返信をしないと「空気が読めない」との烙印を押されてLINEの輪から外す、そもそも携帯・スマホを持っていないがためにいじめの対象にする。


スマホ依存症
  勉強や寝る間を惜しんでのやり取りで寝不足や発育不良に。


・出会い系サイト等で未成年が犯罪に巻き込まれる
  児童ポルノ著作権の侵害など。



が、代表例とも言えます。


また、スマホでのウイルス感染、盗難による個人情報の流出も深刻です。








スマートフォンとは、成り立ちを見てもお分かりいただけると思うのですが、


そもそもはビジネスマン向けのものです。



出張先や出勤途中でも、パソコンを持ち歩くことなく会社からのメールをチェックしたり現在のトレンドを確認したりするというニーズに応えるためのものなのです。



従って未成年、特に中学生や高校生にスマホはまだ早いんです。小学生なんてもってのほかです。



中学生や高校生は今までの携帯電話でも十分だと私は思います。



    「塾終わったから迎えに来て」

    「部活終わったからこれから帰るよ」


これらは携帯電話でも十分なやりとりです。










ではなぜここまで中高生がスマホを持つようになったのか?





それは他でもありません。





各携帯電話会社の、「学生・家族」を絡めた顧客の奪い合いによるものです。



言うまでもなく、スマートフォンの契約が増えればその分利益につながるからです。




---------------------------------------------------------------------------------------



「学生とそのご家族なら基本料3年間0円!!!」



年が明けてしばらくすると、こんなキャッチコピーと共にウケを狙ったCMがゴールデンウィーク頃まで延々と続きます。





3年間基本料0円と言えば聞こえはいいですが、当然のごとく、3年間0円で利用できるわけがありません。



基本料と言っても無料になるのはせいぜい1,000円ほどです。



そして基本料が0円になったところでネットはできません。それに家族間の通話は無料ですが、家族以外にかけると別料金が発生します。



LINEをはじめとするインターネットをするなら別途プロバイダ(ドコモならSPモード、auならLTE NET、ソフトバンクならS!ベーシックパック)の300円とパケット定額を付けないといけません。


ドコモ・au・ソフトバンク共にデータ定額(家族で分け合ったり使う頻度に応じて選んだり)の新しい料金プランを提供していますが、合計でも6〜7000円はかかってしまいます。










そして端末代金。




各社とも、2年間継続して同じ機種を使えば毎月決められた金額が割引されるという制度を導入していますが、結局は端末代金を分割で払うとなると割賦契約を結ぶことになります。




その他にも、数あるオプションサービスなどを付けると、結局学割が効いても8〜9,000円はかかってしまいます。



1,000円を安くするために、です。





そしてこの3年間の学割には、もう一つ落とし穴が。





現在、各社ともに契約期間は「2年ごと」です。2年に1ヶ月だけやってくる「更新月」に解約すれば解約金はかかりませんが、更新月以外だと約1万円の解約金がかかります。


しかし、学割は3年間です。


学割は、学生一人につき1回しか付けることができません。





↓↓



つまり、です。





例えば、中学1年生の子供に新規にドコモのスマホを持たせて学割を付けるとします。


3年後、中学校を卒業して高校に入学しますが、学割の期間が終わってしまいます。


学割は学生1人につき1回までなので「ドコモで」再度付けることはできません。







※「ドコモで」を強調しましたが、ドコモで学割を付けても、3年後にauまたはソフトバンクに乗り換えて学割を付けることは可能です。





「じゃあ、高校入学を機にドコモから乗り換えするか!」




となったとき、ドコモの契約期間はこの時点で3年目。ここで解約すると1万円の解約金がかかります。










うまくできているんですよ。






--------------------------------------------------------------------------------------------




新料金プランが加わり、来年の学割がどういう内容になるかはまだわかりませんが、電話かけ放題の2,700円を3年間無料にしてくるとは思えません。



また、携帯電話会社各社の顧客囲い込みの切り札であった「SIMロック」の解除(例えばドコモのスマートフォンにauのSIMカードを入れても使えるようになること。今はできません)が義務化されることになり、これからどう変わっていくのか予断を許さない状況になっています。


カケホーダイ&パケあえる




カケホとデジラ




スマ放題





今現在、携帯電話にいくら毎月支払っていますか?

そしてその金額分、ちゃんと使っていますか?


非常に長かったですが今回はここまでです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

皆さんの心に、爽やかな青空が広がりますように。