大国は平和の祭典をも「利用」する〜ウクライナ・クリミア〜
こんにちは。
数あるサイトから当ブログに訪問頂き、ありがとうございます。
拙い文章ですが、ご一読いただけたら幸いです。
さて、先月熱い熱い熱戦が繰り広げられたソチオリンピック、そして今月行われていたソチパラリンピックが閉幕しました。
連日寝不足の日々でしたが、ようやく元の生活リズムに戻りました(苦笑)
日本人の活躍が報じられる中、ニュースではウクライナ情勢が不安定であることが連日報道されていました。
「ウクライナってどこじゃいな?」
なんて古くさいギャグはさておき(苦笑)、ウクライナ、特に今ロシアへの編入で揺れているクリミア半島の場所を調べてみると、ソチにかなり近いことがわかります。
Google Mapより。
クリミア半島は黒海に突き出るように面していて、ヨーロッパ(EU)やアメリカを軸とする「西側諸国」とロシア・旧ソビエトを中心とした「東側諸国」のほぼ境目に位置しています。
西側諸国にとって、ウクライナやクリミア半島が西側に取り込められればロシアの首都、モスクワはもう目と鼻の先です。
逆に東側、特にロシアにとってそんなことは国防上、絶対にあってはならないこと。
特にクリミア半島は凍らない港、天然の要塞(第二次世界大戦で、戦後のポーランドの扱いやソ連の対日参戦を密約した「ヤルタ会談」が行われた「ヤルタ」もクリミア半島にあります)として、なんとしても死守しなければならない場所であります。
なので、両者はどちらも強気なのです。
もちろん、ウクライナ情勢の悪化は今に始まったことではありません。文字通り、西側と東側の思惑に翻弄されるがままの歴史と言えます。
そんな中行われたソチオリンピック。
平和の祭典が行われているすぐそばで親ロシア派であるヤヌコービッチ政権(当時)と親欧米派の反体制派が衝突、死傷者が出る事態にまで発展し、その結果事実上反体制派が権力を掌握、ヤヌコービッチは国外に脱出するという事態になりました。
これには西側が、「ロシアは自国でオリンピックを開催している期間は軍事介入はしないだろう」という思惑で反体制派を煽っていたという説があります。
しかし、このままではクリミアを含むウクライナが西側寄りになってしまう。
プーチン大統領はこうして、オリンピック終了後にクリミア半島の制圧・編入に向けた動きを加速させて今に至る、ということです。
「第二次世界大戦後の世界秩序」もそうですが、いつの時代も大国と大国の思惑に世界が翻弄され、数えきれないほどの悲劇が繰り返されてきました。
オリンピックが平和の祭典であるということを、指導者は心から理解しているのでしょうか?
国籍や肌の色関係なしに、スポーツを通して平和を呼び掛けていこうという理念が大切なのです。
「オリンピックは勝つことが大切なのではない。参加することに意義があるのである」
ウクライナの早期の鎮静化を願います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
皆さんの心に、爽やかな青空が広がりますように。